うつ病の治療、認知療法
うつ病に限らずどのような病気でも、それを受け入れることが大切です。
自分はうつ病なんだということを受け入れることで素直に治療が受けられますし、うつ病になったというストレスを少しは緩和できます。
うつ病であることを隠そうとすることは、治療を遅らせることにもつながり、症状を悪化させます。
私たちの脳は基本的に心配性です。
だから先走って心配してしまいます。
おまけにうつ病は気分障害を伴いますから、自分の状態をしっかりと認識することが困難です。
認知療法は、私たちの考え方や価値観、出来事の受け取り方を対象にして、考え方を少し変えてやることで
認知療法では紙に自分の考えや思いを書きます。
専門的には「思考記録表」と呼びます。
書くという行為を通すと頭の中が整理でき、出来事や物事をいろいろな角度から見ることができるようになります。
最終的には自分の思考の傾向や、何にこだわっているのかなど、自分の頭の中を確認することになります。
そのことで、自分を客観的に見ることが出来るようになり、悩みや強いストレスに思えていた出来事が、実はたいしたことではないと認識できる場合もあります。
うつ病の大きな原因はストレスです。
ストレスとは、自分の価値観と環境とのズレですが、多くの場合、自分の価値観は変えようとしないので、自然と環境を変えようとします。
残念ながら、この試みの多くは失敗に終わります。
簡単に環境は変わらないからです。
ストレスを軽減するには、何より自分の価値観を変えてやるのが一番です。
そして、価値観を変えるときに効果的なのが認知療法なのです。